「教わる」から「創り出す」へ——芸術が育てる真の学び
- Y.S.
- 10月19日
- 読了時間: 2分
経営者として日々感じるのは、社会に出るまでの教育が人の人生を大きく左右するということです。

近年の学校教育では、決められたことをきちんとこなす力は確かに身につきます。
しかし、社会に出てから本当に必要とされるのは、応用力と想像力、そして自ら考えて動く力です。
正解がひとつしかない世界の中で育った若者たちは、しばしば「答えのない問い」に立ちすくんでしまうことが多々あります。
それは、教育の構造そのものが「指示に従う人」を量産してきた結果ではないでしょうか。
私は、音楽をはじめとする芸術の学びこそ、その固定化された教育の流れを変える力を持っていると信じています。
芸術は、暗記では理解できません。
音楽を深く探求するためには、歴史・哲学・科学・文学など、あらゆる知の領域に触れながら、自分の中に世界を再構築する想像力が必要です。
つまり芸術教育とは、総合的な理解力と、未知を恐れず考え抜く力を育てる“知の探究”なのです。
さかもと音楽院では、この芸術的探究を日々のレッスンの中で実践しています。
「ただ弾ける」ではなく、「なぜこの音なのか」「どんな感情を表すのか」を考え、音で語る力を磨く。
その過程で生徒たちは、自ら問いを立て、考え、表現する力を自然と身につけていきます。
私は経営者として、社会で求められる人間像を知っています。
そして教育者として、その力をどう育むかを考え続けています。
音楽を通して育まれる創造力・共感力・判断力こそ、これからの社会を支える「生きる力」です。
芸術は贅沢ではなく、未来をつくる教育です。
この音楽院は、その理念を体現する場所でありたいと願っています。


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